2021.03.03 01:17トウゴマRicinus communis L. [トウダイグサ科]別名:ヒマ 原産地はアフリカ北東部。日本には平安時代に中国から入った。第二次世界大戦中は燃料用に栽培した。最近茎が紅く、果実も紅白色の観賞用品種が開発され「生け花」に使用されている。山口県では、山口県立山口博物館の記録によると、「山口市氷上農業試験場、1906年、小田常太郎」が最初。野生では、「田布施町麻郷、1983年9月10日、南敦」が最初である。鹿児島県桜島(2011年6月25日)では道路法面に群生し、数mの木のようになっていた。 (南敦)
2021.03.02 15:10コニシキソウEuphorbia supina Rafin. [トウダイグサ科] 原産地は北アメリカ。世界各地に拡がる。日本には明治時代後期に入った。山口県では、『山口県植物誌』によると、「徳山市徳山、1955年10月18日、岡本省吾」が最初である。現在、庭、道路の脇ほか、他の高草のない所に広く生育する。特徴は、葉に紫色の細長い大きな紫紋(斑紋)があることが多い。果実の全面に伏毛があることで他の近似種と区別できる。希に紫紋のないものがあるから注意。(南敦)(追記)江戸時代に入ったとの説もある。
2021.03.02 15:06アレチニシキソウEuphorbia sp. aff. prostrata Aiton [トウダイグサ科] 原産地不明。日本にいつ頃入ったかも不明。南敦らは2016年9月17日に平郡島で採集した標本を山口県立山口博物館に納めた。これが山口県初記録となった。近似のニシキソウ類に比して、やや斜上し(立ち上がり)、葉の裏は白毛を密生。果実には長い白毛があるが、特に3つの稜の部分には密生する。かなり暖かい沿海地や島に見られる。やや晩成で9月中旬から開花する。(南敦)
2021.03.02 14:51フイリシマニシキソウ〈新称〉琉球列島Euphorbia hirta (L.) Millsp. f. [トウダイグサ科] シマニシキソウの原産地は熱帯アメリカ。世界の熱帯~亜熱帯に多く拡がる。江戸時代には長崎県に入った記録がある。奄美群島以南では道端や疎生地に非常に多い。フイリシマニシキソウは葉に赤褐色線状の「斑紋」の入ったものである。また、全体が著しく赤味を帯びている。2017年4月13日、波照間港直近で斑紋の入ったものばかりを多数見た。他の島では全く見ていない。ごく希なものと思われる。(南敦)
2021.03.02 14:46シマニシキソウ琉球列島Euphorbia hirta (L.) Millsp. [トウダイグサ科] 熱帯アメリカ原産。沖縄県では古くから畑地や道端、空き地などに非常に多く生育する。茎は赤褐色で地表を這うか斜上し、高さ10~30cm、赤褐色の長い毛に覆われる。葉は左右不揃いの菱形で、3~5本の脈がある。花序は褐色~緑褐色の小さな花からなり、球形で腋生する。果実は伏毛があり、種子は楕円形~倒卵形で赤褐色、長さ約0.8㎜。山口県でも南敦が下関市や防府市で採集している。(石光照彦)
2021.03.02 14:41ショウジョウソウモドキ琉球列島Euphorbia heterophylla L. [トウダイグサ科] 原産地は北アメリカ~アルゼンチンの熱帯。世界の熱帯~亜熱帯に帰化。日本では第二次世界大戦後に沖縄に帰化した。2012年12月16日と2017年4月13日、波照間島の開拓地に数本見た。他では見ていない。ショウジョウソウは花期に花や苞葉、まわりの葉の基部が紅くなるが、この種は白くなる。ポインセチアの近縁種である。(南敦)
2021.03.02 14:27ハイニシキソウEuphorbia chamaesyce L. [トウダイグサ科] 原産地は熱帯アメリカの一年生草本。1952年に日本に侵入が確認された。暖帯南部に多く、道端、広場などにやや普通に生育する。南方ほど多い。山口県では、山口県立山口博物館の標本記録は、「下関市突堤、1968年10月10日、三宅貞敏」が最初である。果実は稜の上のみに白い毛がある。近似のアレチニシキソウに比して、葉の裏面は無毛か先端のみに僅かに毛がある。茎は斜上しない。(棟居祐子)
2021.03.02 14:21オオアブラギリAleurites fordii Hemsley [トウダイグサ科]別名:シナアブラギリ 原産地は中国。桐油採取のため各国で植えられた。日本では昭和時代に入って、暖地を中心に広く栽培され、今は野生化している。山口県では、山口県立山口博物館の標本記録で、「岩国市錦帯橋畔山口営林署出張所、1959年5月20日、和田益夫」が最初である。果実は先に突起があり、表面に溝がない。葉柄頂部の腺体の柄は2㎜以下である。(南敦)
2021.03.02 14:06アブラギリAleurites cordata (Thunb.) R.Br. ex Steud. [トウダイグサ科] 日本に自生していたものか、中国や朝鮮から入ったものかは不明。山口県では第二次世界大戦中に植えられた。オオアブラギリと比べて、葉身基部などの腺体に3~5㎜の柄がある。果実は頂部の突起がなく、3~4本の溝がある。山口県立山口博物館の標本記録では、「山口市大内山口県農業学校植物園、1896年6月9日、二階重楼」が最初。下関市白滝山や一の俣湖周辺に多く、写真の標本は山口博物館に納めてある。(南敦)