2021.03.16 08:51セッカニワゼキショウ〈木村陽子新称〉Sisyrinchium sp. [アヤメ科] 雪花庭石菖。主な特徴は花の中心が濃い黄色であり、花被の中肋も黄色である。植村修二ほか『日本帰化植物写真図鑑』P.387のコラムで、木村陽子は今までのシロバナニワゼキショウとの違いを述べた上で、セッカニワゼキショウ(新称)と記す。「平生町曽根、2015年5月30日、南敦」の写真と標本を山口県立山口博物館に納めたが、これが山口県では最初の記録という。その後、各地のものを納めている。(南敦)
2021.03.16 08:46ニワゼキショウSisyrinchium rosulatum E.P.Bicknell [アヤメ科] 北アメリカ原産の高さ5~50cmになる多年生草本で、日本には明治20年頃渡来した。山口県では、『山口県植物誌』によると、「山口市宮野、1956年5月31日、岡国夫」が最初の記録である。花は主に5~6月、茎の頂に散形状につき、基部に苞がある。花被片は6枚で、淡紅紫色または白色、基部が黄色い。1日花である。全体が大小の著しい変異があり、変種や品種を設ける場合がある。(石光照彦)
2021.03.16 08:42キショウブIris pseudacorus L. [アヤメ科] 原産地はヨーロッパ。日本には明治時代に栽培用で入った。各地に野生化しはじめたのは第二次世界大戦後である。山口県では、『山口県植物誌』によると、「美祢市および美祢郡植山、1969年6月14日、三宅貞敏」が最初の記録である。近似の湿生アヤメ類では、花が黄色であるのでよく識別できる。各地に多い。(南敦)
2021.03.16 08:34ヒメヒオウギズイセンCrocosmia × crocosmiiflora (Lemoine) N.E.Br. [アヤメ科] 全体グラジオラスに似る。原産地は南アフリカ。各国で花卉として栽培され、逸出野生化している。日本には明治年間に花卉として入った。山口県では、『山口県植物誌』によると「豊浦郡豊田、1968年8月10日、今田岳村」が一番早い。球根は子球を多数生じ、苗が密になるので間引きして捨てられる。まれに種子による逸出もある。近似の植物はない。(南敦)
2021.03.16 08:32チリーアヤメAlophia amoena (Griseb.) O.Kuntze [アヤメ科] 原産地は南アメリカ。各国に園芸植物として渡った。日本にも大正時代に入った。2016年、光市光井、周防大島町森、山口市糸米などの道端で見た。外花被片は3枚で大きく、内花被も3枚でごく小さい。円筒形の果実から多数の種子が散布されるので、将来は増えると思われる。(南敦)