2021.02.28 03:06エゾノギシギシRumex obtusifolius L. [タデ科]別名:ヒロハギシギシ 原産地はヨーロッパ。世界の温帯・暖帯を中心に広く帰化。山口県では、『山口県植物誌』によると、「阿武郡佐々並、1966年7月3日、三宅貞敏、都濃郡清涼寺、1966年7月3日、岡国夫」が最初の記録である。下葉の中肋や上葉、花穂などが赤みを帯びる特性がある。果実の翼に長い鋸歯があることが決め手になる。肉眼でも見えるがルーペがよい。(南敦)
2021.02.28 02:58アレチギシギシRumex conglomeratus Murr. [タデ科] 原産地はユーラシア大陸。世界の暖帯を中心に広く帰化。日本には1905年に横浜で確認された。山口県では、『山口県植物誌』によれば、「下関市幡生、1939年6月5日、K.Murata」が最初の記録である。全体が細く、側枝が主茎に対して50~80度に開出する。内花被の翼が長卵円形~長楕円形で全縁、中肋がこぶ状に膨らむ。至る所に生育する。(南敦)
2021.02.28 02:28ヒメスイバRumex acetosella L. [タデ科] 原産地はヨーロッパ。明治初期に日本に来た。山口県では、『山口県植物誌』によると、「山口市陶、1966年6月19日、三宅貞敏」が最初の記録である。道路法面に播種されるが多くは他の雑草に負ける。光市虹ケ浜、光総合病院南側の松林には広範囲に群生している。特徴は、スイバに比して、地下茎を伸ばして群生し、根生葉が矢印形である。(南敦)
2021.02.28 02:14ハイミチヤナギPolygonum aviculare L. subsp. depressum (Meisn.) Arcang. [タデ科] 原産地はヨーロッパ。世界に拡がる。山口県では、『山口県立山口博物館収蔵資料目録標本目録Ⅱ』によれば、「山口県柳井市平郡東、1987年9月15日、南敦」のみがある。その後、南敦ら山口植物学会は周南市仙島(2013)、山口市秋穂(2015)で採集し、いずれも山口県立山口博物館や広島大学等に納入している。この種は地面にぴったりはりついた格好で成長すること、果実は長さ2㎜で、三角形の果実3面のうち1面が狭いので、2面に見えることなどの性質がある。(南敦)
2021.02.28 02:10オオケタデPersicaria orientalis (L.) Spach [タデ科]園芸名:ハナタデ 大毛蓼、花蓼。原産地はインド~ビルマ~中国~朝鮮半島。世界各地で薬用や観賞用に栽培された。日本には江戸時代中期に入り、観賞用にされた。山口県立山口博物館の標本記録では、「坂上村(岩国市)黒瀬、1995年10月30日、和田益夫」が最初である。花序が非常に美しいので「ハナタデ」と呼ばれる。全体が大きく葉や茎に毛が多い。(南敦)
2021.02.28 01:56オオイタドリFallopia sachalinensis (F.Schmidt) Ronse Decr. [タデ科] 北方系の大型多年生草本。北海道・本州中部以北・中国北部・千島・樺太などに分布。このような植物が道路の法面に播種されることがある。山口県では、山口県立山口博物館の標本記録で、「防府市楞巖寺山、1997年10月10日、南敦」が最初である。また、山口博物館には「島根県匹見峡三坂八郎林道、2007年7月31日、南敦」の標本も納めてある。これらのオオイタドリは日本産のものか、外国産のものか不明である。現在(2017)自宅に栽培している。(南敦)
2021.02.28 01:50ツルドクダミFallopia multiflora (Thunb.) Haraldson [タデ科]別名:カシュウ(何首烏) 原産地は中国。多年生草本で地下に生じる塊根が薬用にされるため各国に渡った。日本にも江戸時代に薬用として入った。栽培する人が各地にあり、これが逸出し野生化した。山口県では、『山口県植物誌』によると、「萩市大谷、1916年9月30日、二階重楼」が最初である。現在(2017)各地に拡がる。翼果は多数できて遠くに飛び、塊根は除草剤で簡単に枯れない。最も困った帰化植物である。(南敦)
2021.02.27 15:39ハチジョウイタドリFallopia japonica (Houtt.) Ronse Decr. var. hachidyoensis (Makino) Yonek. et H.Ohashi [タデ科] この変種は東京都伊豆七島に分布するもので、葉は厚く光沢がある。南敦はこれと同じであると同定できるものを2005年頃、山口市徳地野谷の新しく造成された道端で採集し、山口県立山口博物館に納めた。更に2011年10月20日採集のものも納めてある。前者は山口博物館初記録である。現在(2017)自宅に栽培中であるが、中国産牧草種子に混じってきたものと思われる。(南敦)
2021.02.27 15:23アサヒカズラ琉球列島Antigonon leptopus Hook. et Arn. [タデ科]別名:ニトベカズラ 原産地はメキシコ。多年生の蔓植物で熱帯~亜熱帯地方に広く栽培される。日本には1917年に入った。各地の温室には大抵ある。先島諸島の与那国島や波照間島には野外で栽培か野生か区別できないものが咲いていた。南敦の標本は山口県立山口博物館と広島大学に納めてある。(南敦)