2021.03.02 13:32モンカタバミOxalis tetraphylla Cav. [カタバミ科] 原産地は中央アメリカ、メキシコ。観賞用として世界に渡り、逸出し野生化した。日本にいつ頃入ったかは不明。山口県にもいつ頃入ったか不明である。現在(2017)市販があり、よく栽培される。家のまわりなどに逸出し、増えている。葉の紋がはっきりしており、近似種と間違うことは少ない。南敦の標本(2016年7月22日)は山口県立山口博物館で最初である。(南敦)
2021.03.02 13:21フヨウカタバミOxalis purpurea L. [カタバミ科] 原産地は南アフリカ。各国で栽培されるが逸出野生化している。日本には明治年間に渡来した。山口県では2000年頃から栽培されはじめ、暖地では2010年頃から逸出野生化が目立ちはじめた。特に空地や港、道路端などに多い。花弁が重なり回旋する特性がある。花色はいろいろである。南敦は山口県立山口博物館に各地の標本を納入している。現在(2017)各地で非常に多い。(南敦)
2021.03.02 13:01オオキバナカタバミOxalis pes-caprae L. [カタバミ科] 原産地は南アフリカ南部。世界各地に観賞用に持ち込まれた。日本には明治中期以後に入った。1961年に鹿児島県で帰化が見つかった。山口県では、山口県立山口博物館の記録によると、「下関市丸山町、1969年5月15日、岡国夫」が最初である。現在(2017)、日本海側や瀬戸内海側の沿海地と島嶼部に、栽培もあるが帰化が多数見られる。葉に紫褐色の斑点がある。(南敦)
2021.03.02 12:57キダチハナカタバミOxalis hirta L. [カタバミ科] 2017年2月25日、山口県周防大島町情島の荒地で採集した。全形が若いヤエムグラに似ているが、葉は3小葉からなり、茎は立つ。根は鱗茎である。花は咲いていなかった。宮沢文吾『観賞植物図鑑』により上記のように同定した。証拠標本は山口県立山口博物館に納入し、自宅にも栽培している。山口県初記録である。まだ、他に見つかっていない。全国的にも希である。(南敦)
2021.03.02 12:37オッタチカタバミOxalis dillenii Jacq. [カタバミ科] 原産地は北アメリカ。各国に帰化している。日本には1962年に京都府で見つかった。山口県では、山口県立山口博物館によると、「宇部市藤山、1993年5月17日、松崎秀人」が最初の記録である。庭や道端など至る所に見られる。カタバミに比して、花後に花柄が下向きし、果実が真上を向く特性がある。(南敦)
2021.03.02 12:22ムラサキカタバミOxalis debilis Kunth subsp. corymbosa (DC.) Lourteig [カタバミ科] 南アメリカ原産の多年生草本で、日本には江戸時代に渡来し、野生化した。山口県では、『山口県植物誌』の記録によると、「光市室積、1959年5月30日、和田益夫」が一番早い。地下に褐色の鱗茎があり、これにまたたくさんの小鱗茎ができるので繁殖力が極めて強い。花弁は薄紫色の倒披針形で、先がややくぼむ。雄しべの葯は白色、雌しべの柱頭は緑色の粒状になる。近似の紫花カタバミ類では花色が最も薄いのでよく区別できる。(石光照彦)
2021.03.02 12:13ベニカタバミOxalis braziliensis Lodd. ex Knowles et Westcott [カタバミ科] 原産地は南アメリカ。世界の暖帯域を中心に花壇に栽培された。日本には大正年間に入った。山口県にいつ頃入ったかは不明である。山口植物学会の調査で、南敦は2016年5月14日、長門市青海島小学校の運動場や付近に大群生を見つけ採集した。根が鱗茎、花色内部が暗紅紫色である。その標本は山口県立山口博物館に納めた。山口県初記録である。2017年5月15日、平生町(室津半島)でも採集した。(南敦)
2021.03.02 12:05ハナカタバミOxalis bowiei Herb. [カタバミ科] 原産地は南アフリカ。世界各地の暖地に観賞用に栽培され逸出野生化した。日本には江戸時代に観賞用として入り、逸出し拡がった。山口県では、『山口県植物誌』によると、「大島郡日前、1968年9月23日、岡国夫」が一番早い記録である。大島郡ではミカン園などに多く、害草として困られている。今(2017)では県下の沿海地から数km離れた内陸部にも広く拡がっている。花も葉も大きいので分かりやすい。(南敦)