2021.03.07 04:40キダチイヌホオズキ琉球列島Solanum spirale Roxb. [ナス科] 中国やインド原産の常緑草本状低木で、高さは普通0.3~1m。小さな白い花が咲き、直径約1cmの丸い実が黄色く熟す。観賞用に導入されたものが野生化し、野山や住宅地でかなり見られる。果実の緑色と黄色が鮮やかで目立つ。沖縄島では南城市新原・百名ビーチ付近のみで見た。希なものである。南敦らの標本は山口県立山口博物館と広島大学に納めてある。(石光照彦)
2021.03.07 04:36ルリイロツルナス琉球列島Solanum seaforthianum Andrews [ナス科]別名:フサナリツルナス ブラジル原産の常緑蔓性多年生草本。熱帯や亜熱帯に広く帰化。日本では沖縄で1950年代から栽培され、2000年頃から野生化が見られる。葉身が羽状に深裂しているので、花がなくても同定できる。南敦らの標本は山口県立山口博物館と広島大学に納めてある。(吉岡恭三)
2021.03.06 14:34アメリカイヌホオズキSolanum ptychanthum Dunal [ナス科] 原産地は北アメリカ。南アメリカやアジアに多数帰化。日本には1951年頃に入った。テリミノイヌホオズキより葉は細長く、茎は紫を帯びるものが多い。花は紫色のものが多いが、白いものもある。散形花序で、花は2~4個。果実は黒色に熟す。山口県では、山口県立山口博物館の標本記録によると、「徳山市太華山、1972年8月23日、岡国夫」が最初である。(南敦)
2021.03.06 14:28タマサンゴSolanum pseudocapsicum L. [ナス科]別名:フユサンゴ 玉珊瑚ならびに冬珊瑚と書く。原産地は南アメリカやブラジル。世界の暖地で庭や植木鉢に栽培されるが逸出も多い。日本には明治時代中期に観賞用に持ち込まれた。この種はよく逸出し、竹やぶなどの半日陰に群生する。山口県では、山口県立山口博物館によると、「防府市野島、1953年8月22日、日野巌」が最初の記録である。(南敦)
2021.03.06 14:22オオイヌホオズキSolanum nigrescens M.Martens et Galeotti [ナス科] 原産地は北アメリカ。世界に広く帰化した。全体特に葉の下面に毛がある。花冠は白色~紫色で中~深裂。果実は緑黒色である。近似のケイヌホオズキの萼が果実より長いのに対して、果実の1/3以下で反曲する。南敦の各地の標本は山口県立山口博物館に入れてある。(南敦)
2021.03.06 14:15ムラサキイヌホオズキSolanum memphiticum Mart. [ナス科] 原産地は南アメリカ。世界各国に帰化している。日本では檜山庫三が1951年に埼玉県で最初に採集した。山口県では、山口県立山口博物館の標本記録によると、「萩市越ヶ浜漁港、2005年6月25日、南敦」が最初である。一~数年生草本で、現在(2017)各地の道路端によく見られる。茎が濃紫色なので、他のイヌホオズキと容易に区別できる。花色は白色~淡青紫色である。(南敦)
2021.03.06 14:10ワルナスビSolanum carolinense L. [ナス科]別名:オニナスビ 原産地は北アメリカ。世界各地に帰化。明治時代初期に千葉県の牧場に見つかった。山口県では、『山口県植物誌』によると、「防府市防府、1968年7月7日、塩見隆行」が最初である。茎に鋭い刺が無数にある多年生草本。地下の茎は長く伸びて群落をつくる。ナス科であるが数十年の連作にもよく耐える。(南敦)
2021.03.06 14:03キンギンナスビ琉球列島Solanum capsicoides All. [ナス科] 南アメリカ原産。世界の熱帯、亜熱帯に拡がった。日本には明治年間に観賞用に入った。「紅と白の果実」は対照的で美しい名がついたが、刺のために栽培する人はなくなり、逸出野生化したものが拡がっている。寒さには弱く、近県での北限は愛媛県の佐田岬半島であった。2010年10月24日佐田岬半島、2011年12月11日沖縄島、2017年4月11日与那国島などの標本が山口県立山口博物館に納めてある。(南敦)
2021.03.05 09:28ショクヨウホオズキPhysalis grisea (Waterf.) M.Martinez [ナス科] 原産地は北米。山口県では、山口県立山口博物館の標本記録で、「美祢市豊田前町今山、1964年8月16日、山田孝」が最初である。全体に2~4㎜の軟毛を密布する。田布施町や光市内の畑や荒地などに非常に多い。数箇所の標本が山口県立山口博物館に納めてある。(南敦)
2021.03.05 09:17ヒロハフウリンホオズキPhysalis angulata L. var. angulata [ナス科] 原産地は熱帯アメリカ。世界中の畑や空き地に広く帰化。山口県では、田布施町の南敦の畑にも10年位前から多数見られる。標本は山口県立山口博物館に納入している。近似のフウリンホオズキは花の中央部が黄色であるが、この種では黄褐色(濃紫色)の模様である。フウリンホオズキは、「福栄村平原、1988年8月31日、南敦」が山口博物館で最初の記録である。(南敦)
2021.03.05 08:59ケチョウセンアサガオDatura meteloides Dunal [ナス科]別名:アメリカチョウセンアサガオ 原産地は北アメリカ。世界の暖帯~熱帯で観賞用に栽培される。日本では第二次世界大戦後栽培されるようになったが、沿海地など暖かい所でしばしば逸出し、野生化したものがある。山口県では、山口県立山口博物館の標本記録によれば、「柳井市忠信、1981年8月11日、南敦」がはじめである。上関町や周防大島町、光市などでしばしば野生を見る。(南敦)
2021.03.05 08:53キダチチョウセンアサガオBrugmansia suaveolens (Humb. et Bonpl. ex Willd.) Sweet [ナス科] 中南米原産の高さ3~4mになる多年生草本で、日本には明治末期に渡来。山口県では、山口県立山口博物館の標本記録によれば、「上関町福浦、1973年11月7日、南敦」が最初である。夜になると甘い香りを漂わせる。「天使のトランペット」(Angel's trumpet)という英名がある。挿し木でもよく活着し、また成長が著しいので切り捨てられ、各地で野生化したものが少なくない。(石光照彦)