2021.03.05 03:38ムラサキバナマルバアサガオIpomoea purpurea (L.) Roth cv. [ヒルガオ科] 原産地は熱帯アメリカ。世界各地で栽培され、逸出し野生化。日本には1705年頃観賞用に入った。山口県でも1990年頃から花壇に植えられているが、逸出はわずかである。周南市須々万と周防大島町伊保田で野生を見つけて採集した。一般にマルバアサガオの生活力はあまり強くないが、特に紫花は弱い。紫花に白花をかけたものが中間雑種になるかどうかを調べてみたい。山口県立山口博物館には標本が納めてある。(南敦)
2021.03.05 03:33ベニバナマルバアサガオIpomoea purpurea (L.) Roth [ヒルガオ科]通称:マルバアサガオ 原産地は熱帯アフリカで世界各地に帰化。日本には1705年前後に入ったらしい。山口県では、山口県立山口博物館の標本記録によると、「大島郡周防大島町前島、1976年8月8日、南敦」が最初である。その後、南は1985年11月1日光市聖光高等学校前で白花を発見した。ベニバナマルバアサガオとシロバナマルバアサガオは「中間遺伝」で有名。ベニバナマルバアサガオは後に高知市の街路でも採集した。(南敦)
2021.03.05 02:45ヒメノアサガオ琉球列島Ipomoea obscura (L.) Ker Gawl. [ヒルガオ科] 原産地は熱帯アジア。オーストラリア、アフリカ、台湾などに広く帰化している多年生草本。日本では1970年代に与那国島で初めて採集され、その後沖縄県内に拡がった。2017年4月11日、与那国島比川の沿海地に群生を見た。葉身は2~3cmの心形で全縁、先が尖る。花冠は直径約2.5cmの淡黄白色で底部は暗紫色。この花冠の形・色は大きな特色である。マメアサガオやネコアサガオに比して、萼に毛がない。2014年1月13日、南大東島でも花を見た。(富永啓介)
2021.03.05 02:41アサガオIpomoea nil (L.) Roth [ヒルガオ科] 原産地はアジア。各国で観賞用に栽培された。日本には10世紀頃に中国から薬用として入った。江戸時代に観賞用に多くの品種がつくられ、「アサガオ展」が各地で開催された。現在(2017)は原種に近いものが各地に野生している。山口県では、山口県立山口博物館の標本記録によれば、「山口市鰐石、1964年10月4日、三宅貞敏」がはじめである。野生はますます増えつつある。(井川孝子)
2021.03.05 02:33ハゴロモマメアサガオ〈新称〉Ipomoea lacunosa L. [ヒルガオ科] 井川孝子は2016年9月12日、山口県美祢市秋芳町から長門に行く途中、道路の縁に群生しているのを見つけた。マメアサガオに似ているが、花の形に違いがあり、花冠の先端が離弁花状に分離している。他の形質はマメアサガオに一致する。マメアサガオの「先祖返り」と考えられる。南敦は愛称名をハゴロモマメアサガオと新称した。証拠標本と写真は山口県立山口博物館に納めてある。(井川孝子)
2021.03.05 02:21オーシャンブルー(ノアサガオの園芸品種)Ipomoea indica (Burm.) Merr. cv. [ヒルガオ科]別名:ナンヨウアサガオ、リュウキュウアサガオ 原種ノアサガオIpomoea indica (Burm.) Merr.の原産地は東南アジア~オーストラリア。四国・九州などの南部と沖縄に自生。オーシャンブルーとして市販され、栽培または野生化したものは、原種ノアサガオの突然変異の品種で、種子はできない。南敦は「下関市吉母海岸、2011年11月12日」の標本を山口県立山口博物館に納めている。これが同館では最初である。(南敦)
2021.03.05 02:14マルバアメリカアサガオIpomoea hederacea Jacq. var. integriuscula A.Gray [ヒルガオ科] 基本種のアメリカアサガオIpomoea hederacea Jacq.の原産地は熱帯アメリカ。日本には江戸時代に観賞用として入った。第二次世界大戦後各地に帰化している。山口県では、『山口県植物誌』の記録で、「下関市下関突堤、1969年9月13日、三宅貞敏」が最初である。葉が円心形、毛の多い線形の萼片が反曲していること、などが特徴である。(南敦)
2021.03.05 02:07アメリカアサガオIpomoea hederacea Jacq. [ヒルガオ科] 原産地は熱帯アメリカ。主に中央アジアの暖帯・亜熱帯に拡がった。日本には江戸時代に入り、第二次世界大戦後に拡がった。山口県では、『山口県植物誌』の記録によると、「山口市金古曽、1968年10月3日、三宅貞敏」が一番早い。萼片が果時に著しく反曲する特性がある。葉の円心形の型は変種とされ、var. integriuscula A.Gray マルバアメリカアサガオという。(南敦)
2021.03.05 01:59モミジヒルガオ琉球列島Ipomoea cairica (L.) Sweet [ヒルガオ科]別名:タイワンアサガオ 熱帯アメリカ原産の蔓性多年生草本で、日本には1930年代に移入し、観賞用として栽培された。南西諸島では広く定着し、屋久島が分布の北限になる。茎は無毛でしばしば節から発根する。葉は互生。葉身は光沢があり無毛、掌状に5~7裂する。裂片の縁は波打ち、先は尖る。葉腋から出る花柄の先に直径約7cmの花を1~数個つける。花冠は紅紫色で中央部は濃紫色である。近年、山口県でも多数市販されている。(石光照彦)
2021.03.05 01:50ネコアサガオ琉球列島Ipomoea biflora (L.) Pers. [ヒルガオ科] 原産地は熱帯アジア。一年~多年生草本。全体に白色の長毛が多い。名前はこれからきた。近似のマメアサガオは、葉は丸く毛も無いか少ない。2017年4月11日、与那国島、4月13日波照間島の遊休地で多数を見た。南敦の標本は山口県立山口博物館に納めてある。(南敦)
2021.03.05 01:42ヨウサイ琉球列島Ipomoea aquatica Forssk. cv. [ヒルガオ科]別名:エンサイ、クウシンサイ、アサガオナ 原産地は熱帯アジア。世界各地で野菜として栽培されるが、熱帯亜熱帯では逸出野生化もしている。山口県では種子や小苗が市販され一年生草本として栽培されているが、奄美諸島以南では逸出野生化している。標本は植物防疫法により、持ち出しできない。栽培種では花の形や色、葉の形・味などいろいろな品種がある。山口県立山口博物館には南敦栽培の標本が納めてある。(南敦)
2021.03.05 01:39カロライナアオイゴケDichondra carolinensis Michx. [ヒルガオ科] 原産地は北アメリカ南部、メキシコ。購入した芝生に混じっていたり、種子の販売もあるという。これらが逸出し野生化する。アオイゴケよりやや大きく、少し寒い所でも育ち、花の萼や果実に長い毛がある。山口県では、山口県立山口博物館の標本によると、「周南市徳山高校校庭、2004年6月11日、南敦」がはじめの記録である。その後光市、周南市、上関町などの標本を同館に送っている。(南敦)